〜【ポリフォニーと和声】⑨〜
〈完全四度〉以外にも、色々な音程を、子ども達に手軽に体験させるちょっとしたおもしろい方法がありますので、ご紹介しておきますね。
ここでも〝生きた音楽〟の原則を使いましょう。まず、みんながよく知っているわらべうたの中から、その開始の音と終わりの音の高さが違う‥という曲を探し出します。そして、その2つの音を同時に重ねて歌ってみるのです。
例えば‥、↓
●『しょうがつせ』 〈完全5度〉 👇 : r ┌しょー(が せー 子 d : つ 共 l : : s : ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥:‥‥‥‥‥‥‥‥‥ : r ささ : 先 d うた : 生 l のこ : : s えーーーーーーーーー
┌───── 〈練習の仕方〉─────┐
①まず先生が一人で『しょうがつせ』の一番を歌いますよ。そして最後の音(『えー♪』‥のところ)を長く伸ばします。
②みんなは、先生が伸ばしている間に、『しょうがつせ』の一番始めの『しょー』の音の高さを思い浮かべましょう。思い浮かんだ人は黙って手を挙げてください。
③先生の合図があったら、みんなで一斉にその音を長く伸ばして歌いましょう。(※先生は最後の音を伸ばしたままです。)
④同じことを、みんなを二組に分けてやります。
⑤重なり合う2つの音の響きが綺麗に溶け合った‥と思ったらみんなで手を挙げましょう。
└──────────────────────┘
このような練習をする時に大切なのは、あくまで〝音が溶け合ったかどうか?〟を判定するのは子ども達自身だということです。
指揮者や先生に〝もっと高く〟〝低く〟などとうるさく言われながらやっているうちは子ども達の本当の力にはなっているとは言えませんし、またそこには何の喜びもありません。子どもたちが、自分達の〝耳〟を使って見つけ出してゆくからこそ、その響きは心に刻まれてゆきます。
美しい合唱を作る主体者は、あくまでもその歌い手‥つまり子ども達なのですから‥。
‥ ‥ ‥
他の音程も、次のような歌を使って練習することができます。。
●『からすからす』 〈長二度〉 (小全音) 👇 m かーらす : r かーらす ぐーーー d どごさい : ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥:‥‥‥‥ m かー(らす) r d
●『ひーふーみーよー』 〈長二度〉 (大全音) 👇 m わっ : r いっ お たーーーーーーーー d かん : ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥:‥‥‥‥‥‥‥‥‥ m :(ふーみー r : よー d ひーーーーーー
●『まめっちよ』 〈長三度〉 👇 m ら : r おれ : d も まわりましょーーーーー ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥:‥‥‥‥ m まーー r (めっ d ちょ
●『ぼぅやはよいこだ』 〈短三度〉 👇 r :(う や は‥ d ┌ぼーーーーーー l : s : ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥:‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ r : d あ う : l つ しーーーーーーーーーー s る う
●『おれがうとぅたら』 〈長六度〉 👇 l か : s け りょ : m ら うかーーーーーーーーー r え : ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥:‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ s : とぅた m : ら‥ r : う d : が l :(れ s おーーーーーーーー
‥ ‥ ‥ ‥ ‥ ‥
さて‥、
ここまで音域が広くなってきますと、さすがに子ども達も、もう感覚だけで、その音の幅(インターバル)を正確に把握することが難しくなってきます。
何か、もっと客観的に、正確に、そしていつでも、この〝美しく清潔な音程で歌う〟力が身に付く‥そんな普遍的で便利な方法は無いものでしょうか?
ん‥?
ありました!
‥あったではありませんか!
そうです!その通り!
◯◯◯◯◯◯⚪︎◯を使えばいいのですね‼︎
(第25回につづく)
0 comments on “コダーイメソッドとは何か?《連載第24回》” Add yours →